孤独と涙


息子が卒園した保育園の前に通ってた、別の保育園のママ友さんたちで飲み会。


若くして結婚、出産、離婚してシングルで娘を育ててきたあるママさんが


「子どもは春から中学生。どんどん親離れしていく。でも、自分のそばには誰もいない。
いつか娘が巣立っていくのはわかっているけど、いまは再婚どころか母親の恋愛すら認めてくれない。

だから彼氏をつくろうとか、そんな思いとは無縁にやってきたけど。


定年まで、いやそれ以上、一人で稼いでいくことで生活は出来ても、
このままずっと一人ぼっちで、こんな風に悩んだりしても誰にもなぐさめてもらえなくて。

娘が自立してからパートナーを、と思っても、その頃はもうモテなくなっちゃってるだろうし。
そういう自分の将来を考えると、孤独で不安で仕方がない」


といって泣いていた。


みんなで思いつく言葉をかけてみたけど、あんまり彼女にはうまくヒットしなかったみたい。

ひとしきり泣いて、「あー、もうさっぱりした!」と彼女の方から切り上げてしまったけど。


人はどんな状況になっても、孤独とは縁が切れない。


子ども時代は子どもなりに、また思春期以降、様々な人生の節目の中でいろんな種類の孤独や挫折を味わい、いまに至るわけだけど。

コントロール出来る幅が広くなっただけで、孤独を感じないわけでも、泣きたい気分が消えてなくなったわけでもない。

Twitterで愚痴ったりブログに書いたりしないけど、家庭内で起こるあれこれのせいで心にさざ波が広がることなんて、山ほどある。というか、当たり前だけど書いてないことの方がよっぽど多い。

そんなことは口に出さなくても、その場にいた全員が同じ状況だろう。


こういうときに気の効いたひと言を言える人間だったらいいけど、実際自分はそんなタイプではなく。

ボロボロ泣いてる彼女に、ひたすらティッシュを手渡す役だけを淡々とこなし、ただ話を聞いているだけで終わってしまった。
亀の甲より年の功、という言葉は、残念ながら自分には当てはまらないらしい・・・


ただ、彼女がこの孤独感に苛まれ始めたのはこの春かららしい、という点はひょっとしたらいい兆しなのでは?とは思った。
だっていままでは、お母さん役と一家の大黒柱として稼ぐことだけで頭がいっぱい、孤独のはいり込む隙間もなかったようなので。


なんのオチもないけど。

とりあえず、いつか彼氏が出来て遊んでくれなくなるまで、また一緒に飲みましょう♪>Palちゃん