新しい音楽ビジネスモデル模索のための基礎知識(?)


※以下は音楽ビジネスに関して、今回のUstをきっかけに自分の考えをまとめたものです。池田さん情報はあまり多くないので、興味がない方はスルーして下さい。

ただ、池田さんの話した内容の背景にはなってると思います。


池田さんの持ってる「音楽ビジネス像」については、これまでもツイートで「何かありそうだよね」とは思ってたけど、今回それが多少わかった気が。全部じゃないんだけど、


1.基本的に、音楽情報はクラウド化する
2.音質に拘りすぎず、配信はmp3版を廉価で
3.mp3は広告宣伝という位置付け、高音質のものは(wav版)それを気に入った人に買ってもらう


というもの。ただ、これだと「今だってYoutubeからダウンロード出来るから、とCD買わない人も多い」「楽曲そのものの価格が安い分、ジャケット、パッケージ等で付加価値つけないとペイしないのでは?」という主旨のツイートがあって、それには反応がなかった。多分、具体的なプランにはなってないか、あっても口に出せる段階じゃないってことなんだろう。


でもそこが抜けてると、アーティストの音楽が100円ショップの商品になるわけで、それはファンとしては非常にツライ。ツイートしたように、ファンは自分が好きなアーティストの生活が成り立つように、応援したいものなのだ。そう、気持ちよく貢ぎたいのよ、要はw

生活切り詰めてもとにかく音楽届けてほしいなんて、ファンはだれも思ってないはずだもん。


mp3で自分の作った曲を直販した人といえば、まつきあゆむさんが有名。でも彼は廉価版音楽以外の部分として、自分へのドネーション(寄付)をくっつけてるんだよね。
例えばアルバム2000円として、それ以上の価値があると思ったファンは2500円とか3000円で買う、と。

で、ドネーションの部分はファンドとして積み立てて、それは音楽活動にちゃんと反映させてる(まつき氏はサイトで、口座の残額とか購入したものとか、全部公開してる)。


ただ、まつきモデルは彼の音楽が宅録だから可能なモデルでもあり。高額なスタジオや機材の使用料を負担する音楽を志向するアーティスト(=池田さんみたいな人)には出来ない。実際、Ustでも宅録の音にはやはり不満があるような発言してたし。


といってダウンロード全盛の今、パッケージにお金かけてもCDは売れっこない。そうなると音楽配信は広告宣伝の手段としてなるべく安く、それ以外の部分(著作権料だったり、ライヴ収益だったり、グッズ販売、ファンクラブ運営、等々)で収益増を目指すことになるわけで。
 

この、「どこで儲けを出すか?」については、まだ池田さん自身迷ってるように感じられた。
一流のミュージシャンが必死に作り上げた音楽が、一曲100円でおしまいにならず、きちんとほしい人に届いて・かつそれなりの環境で再生されないとならないわけだから、そうそう簡単には解決できるわけもなく。


しかも、音楽配信をアーティスト自身でやりたくても、著作権の一部である原盤権や公衆送信権を持ってないから出来ない。

「作った人が持ってる権利なのでは?」と思うけど、アーティストが契約するとき、大体これらの権利はレコード会社や音楽出版社に譲渡することになっちゃってるのだ。
(だからこそ、池田さんもUstの中でそうした権利を「アーティスト自身が管理するようにならないと」と話していたわけです)


レコード会社が悪い!・・・というわけじゃなく、実際そのCDが売れるかどうかは、販売してみないとわからない。博打的要素があるのだ。それでも、高額なスタジオ、機材使用料はかかる。そのリスクを被ってなおかつ企業として成り立つようにしてきたのが、これまでの音楽業界なんだよね。だから、その権利を自分のものにするには、アーティストがどこまでそのリスクを引き受けるの?ってことになるんじゃないかと。


うあー、長く書きすぎてどんどんわからなくなってきたw とりあえずここで一端おしまい。
また後日加筆修正するかも、です。


【追記】
Ustの内容はトゥギャッターにまとめてみたので、興味のある方はそちらもどうぞ。