自分の歌を歌う

昨日に続いて再び平川地ネタ。

・・・平川地一丁目は、やっぱりデビュー当時が最強だったなあ。

それは身も蓋もない言い方になるけど、弟・直次郎のビジュアル面と、二人の若すぎる年齢とフォークというギャップが、歌っているテーマ(母恋)にびしっとハマっていたから。

家庭問題が落ち着いて、龍之介の曲作りのモチベーションが自身の恋愛とかになっちゃうと、それは直次郎の経験ではないわけで、母恋モノを歌っていたときには兄弟間で一致していた二人の根底を支えるものが、段々離れていくのはやむを得ないことだったと思う。
てか、ラブソングなら自分で歌えばよかったのだよ!>龍之介

私はですねぇ、龍之介の作るセンチメンタルな曲調と、彼のギターが好きだったんだけど、正直直次郎のボーカルにはあまり惹かれてなかった。彼はたまたま見た目はよかったけど、龍之介のように「内から溢れ出る想いをとにかく外に出さないとやってられない」、という類の表現者ではないんじゃないか?とずっと感じてた。だから下手でも、龍之介の思いは彼自身が歌う方がよかったんだよね。

確か直次郎はそんなに勉強好きじゃなかったと思う。にもかかわらず大学進学を望んでるというのは、最後になる学生生活を自由に楽しみたい、ということに他ならず。そりゃあ小学生から高校生まで、全然普通の学生生活を楽しめなかったんだもんねぇ。そう思うとなんだか切ない話だ。
ただ逆説的だけど、自分の中にモチベーションがなくなっても活動を続けられたのは、ファンの存在があってこそだったに違いない。そこら辺に感謝はしつつ、でも続けられないと思ったらきっぱり引退する、という直次郎の決断は、若いのにちゃんとしてるなあ、と感心する。悶々としつつ「でもファンが応援してくれてるから・・・」と思いながら活動を続けて腐っていっちゃうより*1、この方が断然健康的だもんね。

二人とも上京して、龍之介は自身の音楽活動を続け、直次郎は受験勉強(当然、受かればキャンパスライフを謳歌)するつもりらしい。
平川地一丁目というユニットを愛してきた人には申し訳ないけど、私は単独、もしくは自分と志を同じくする他のメンバーを集めて、龍之介がどんな音楽をやろうとしてるのかを想像すると、なんだかワクワクした気分になってる。出来れば彼自身の声で彼のメロディを歌ってくれれば、またそっちに戻ってもいいかなーという気にもなるし。
地味にライブハウスでこつこつ歌っていったり、ストリートで歌うのもいい。ユニットを解体した後の彼の音楽に、期待していきたいと思う。頑張れよー、龍之介!
それから浪人しないようにちゃんと勉強して、今度は自分の時間を自分だけで使う楽しみを謳歌してくれよー!>直次郎

*1:岡村ちゃんみたいに!